[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
CJに登場する、ある人物に対する4人のキャラクターの想いを書き綴ってます。
第一回目はアルフィンの場合です。
〜それぞれの葛藤〜
最近になって原作(改訂版ではない方)を読み返してみて、ある人物の存在が自分の中で急に、クローズアップされるようになりました。
痛快娯楽SF(と言ったらT先生からお叱りを受けてしまうかも)がモットーのクラッシャージョウの世界において、キャラクターの葛藤を追究するのは邪道かもしれませんが、コラムという名目を借りて私なりの考えを書き綴ってみたいと思います。
・・・その気になる存在というのは、『クラッシャータイラー』、その人です。
そう、ジョウの同期のクラッシャーであり、また5巻においてはダンが指揮するアトラスに航海士として参加し、そしてクリスの策略で第7巻において、その若い命を散らせてしまったクラッシャーです。
今回、タイラーに関わった(と思われる)4人の葛藤を述べてみたいと思います。
1.アルフィンの葛藤
彼女が直接タイラーと言葉などを交わしたり、行動を共にした描写は原作には描かれていないはずです。
しかし、7巻においてアマゾナスに連れ去られたアルフィンが、クリスにタイラーの人物像を問われたとき、アルフィンの意識に即座に浮かんだのは、ジョウとタイラーが同期のクラッシャーだという事実でした。
口を割らないまでも、アルフィンの意識からタイラーがどういう人間かを読み取ったクリスは、彼を自分の手駒として操ろうとします。
そう、それはクラッシャー、そしてジョウに対しての最高に残酷な仕打ちであるはずです。
アルフィンは、クリスがジョウに対して憎悪をたぎらせているのを間近で見ているので、彼女の絶望は極限に達していたのだろうと。
ジョウと同期であるタイラーとは、アルフィンはおそらく面識があったはず。
ジョウとは正反対の性格で原作に登場しているタイラーですが、ジョウにとってはチームメイトとは違った意味で、ざっくばらんに話し合える人間だったのではないかと推察されます。
(もう一人、6巻で命を散らしたブロディも、ジョウとはかなり親しい仲間であったのでしょう)
ジョウは仕事に関してはシビアな面もあり、クラッシャー仲間といえど腹の探りあいをするような一面もありますが、タイラーは一途で人を疑わないような誠実な人間であったはずなので(事実、5巻で彼は真面目過ぎた故にクライアントとのトラブルに巻き込まれ、それが縁でダンのアトラスに乗り込むことになるのですが)ジョウとは正反対の性格でありながらも、彼らはお互いを認め合うライバルだったのだと思います。
そんな彼らの心の繋がりを、端から見ていた筈のアルフィンですから、自分に否がないとはいえ、クリスにタイラーの情報を読み取らせてしまった自分自身を赦せなかったと思います。
7巻終了後にタイラーを死に至らしめてしまった要因を作ってしまったと思い込み、自責の念に駆られている彼女の姿を薄っすらと想像してしまう私です。
4人分のコラムを書き終えたら、ひとりずつの葛藤をお話にしてみようと思ってます。
タイラーに対する、心からのレクイエムを込めて。
≪ らしくない態度 〜字書きの為の50音のお題〜 | | HOME | | 留守番電話 〜字書きの為の50音のお題〜 ≫ |