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2005年6月28日 サイト初掲載作品
間に合わなかったあの日・・・僕は君を失ったはずだった。
追い縋る僕と
逃げ惑う君。
見つめ続ける僕と
視線を逸らすだけの君。
「どうしたらいいんだ!?」と絶叫する僕と
「一緒に行きます」と泪を浮かべて微笑んだ君。
抱き締めながら愛しさを募らせる僕と
抱き締められながら別れを覚悟していた君。
束の間に交錯した想いがお互いの身体を突き抜けて辿り着いた結末は
間に合わなかったあの日のまま・・・永遠に終わるはずだった。
「・・・島さん」
呼び掛ける声の確かな存在に気付いたとき・・・
間に合わなかったあの日が終焉を向かえ、
僕と君が描き出す新たな未来の道が切り開かれようとしていた。
「・・・テレサ」
透き通る風の中、絹糸のような柔らかな髪を靡かせながら
僕に名を呼ばれ振り向いた君の笑顔が
今、光り輝く。
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